涙の小鳥のさえずり

涙の小鳥
ワタシは交渉人
はたまた
立てこもり犯に
メガホンのボリューム最大で叫ぶ刑事
もしくは
その犯人のお母さん


心の殻に閉じこもった人


説得しよう
諭してあげよう
導いてあげよう
「君は完全に包囲されている」
を優しい言い方で


お店が終わってしまうまで続く
泣くのは向こうのはず

はらはらと自分が泣いてしまう


「泣くのってステキ」
と思えるのは泣いて随分経ってからではないか


思いをどうしても綴りたく
隣の家に新聞がとうに届いている時刻に
こんなことを書いてみる


ワタシの涙が無駄にならなけりゃいい